【環境省 指定調査機関】地歴調査・土壌調査・不動産評価・不動産売買・不動産仲介 トランスバリュー・リアルエステートサービス株式会社

ジクロロメタン(第一種特定有害物質)について

特定有害物質のうち、第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)のジクロロメタンを取り上げます。

別名

塩化メチレン、メチレンクロライド、メチレンジクロライド、二塩化メチレン

特徴

塩素を含む有機化合物で、常温で無色透明の、水に溶けやすい液体です。不燃性で、ものをよく溶かし、しかも沸点が40℃と低く、揮発しやすい性質があります。

用途

約半分が、フロン113などに代わる洗浄剤として、金属部品や電子部品の加工段階で用いた油の除去や印刷業におけるインクの除去などに使われています。この他、医薬品や農薬を製造する際の溶剤として使われたり、エアゾール噴射剤、塗装はく離剤、ポリカーボネート樹脂を重合する際の溶媒、ウレタンフォームの発泡助剤などに使われています。

環境中での動き

ジクロロメタンは、環境中では分解されにくい物質で、大気中では化学反応によって分解されますが、半分の濃度になるには2~4ヵ月かかると計算されています。大気中のジクロロメタンの2~2.5%が成層圏に入りますが、オゾン層は破壊しないと考えられています。水中へ入った場合は、微生物分解はされにくく、大気中へ揮発されることによって失われると考えられます。土壌中に原液のままで排出された場合、土壌への吸着性が弱いため地下浸透して地下水を汚染し、長い間、残留する可能性があります。

環境基準

土壌環境基準 0.02mg/L以下
地下水環境基準 0.02mg/L以下
水質環境基準(健康項目) 0.02mg/L以下

土壌汚染対策法の基準(第一種特定有害物質)

土壌溶出量基準 0.02mg/L以下
土壌含有量基準
地下水基準 0.02mg/L以下
第二溶出量基準 0.2mg/L以下
引用・参考文献
「事業者が行う土壌汚染リスクコミュニケーションのためのガイドライン」(公益財団法人 日本環境協会 平成27年6月発行)