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1,2-ジクロロエタン(第一種特定有害物質)について
特定有害物質のうち、第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の1,1-ジクロロエチレンを取り上げます。
別名
塩化ビニリデン、ビリニデンクロライド、ジクロロエテン
特徴
常温では無色透明の液体
用途
主に塩化ビニリデン樹脂の原料に使われているほか、食品・医薬品包装用プラスチックフィルムのコーティング材の原料などにも使われています。
塩化ビニリデン樹脂は、家庭用のラップフィルムや、ハム・ソーセージ類を包装する業務用フィルムなどに用いられるほか、人工芝、たわしや人形の髪の毛などの原料に用いられています。
環境中での動き
大気中へ排出された1,1-ジクロロエチレンは、主に化学反応によって分解され、20~40時間で半分の濃度になると計算されています。水中に入った場合は、主に大気中へ揮発することによって消失すると考えられます。
また、土壌中や地下水中では、1,1,1-トリクロロエタンや1,1,2-トリクロロエタンが化学反応によって分解されることや、酸素の少ない状態で、微生物がトリクロロエチレンやテトラクロロエチレンを分解することによって、1,1-ジクロロエチレンが生成される可能性があります。土壌中や地下水中では、1,1-ジクロロエチレンは揮発されにくく、酸素の少ない状態で微生物によってクロロエチレンなどに分解され、さらに分解されていきますが、その速度は場所によって異なります。
環境基準
土壌環境基準 | 0.1mg/L以下 |
地下水環境基準 | 0.1mg/L以下 |
水質環境基準(健康項目) | 0.1mg/L以下 |
土壌汚染対策法の基準(第一種特定有害物質)
土壌溶出量基準 | 0.1mg/L以下 |
土壌含有量基準 | - |
地下水基準 | 0.1mg/L以下 |
第二溶出量基準 | 1mg/L以下 |
引用・参考文献
「事業者が行う土壌汚染リスクコミュニケーションのためのガイドライン」(公益財団法人 日本環境協会 平成27年6月発行)
「事業者が行う土壌汚染リスクコミュニケーションのためのガイドライン」(公益財団法人 日本環境協会 平成27年6月発行)